2009年8月4日火曜日

Turner症候群 ホルモン治療で改善する

Turner症候群について 染色体異常:XO 身体的特徴: ・身長が低い ・2次性徴がない ・外反肘(上肢を体幹に付けると、肘から遠位が外転位になる) ・翼状頚(首の周りに皮膚のたるみがある) ・背中側の髪の生え際が低い   治療 ・成長ホルモン  ターナー女性の平均身長は約138cmで、治療を受けた人の平均身長は約145cm ・女性ホルモン  12-14歳頃から内服薬を開始します。  通常の錠剤の1/10錠の少量から始め、段階的に増量します。  増量していくにつれ、胸も膨らみ月経も始まります。  月経がみられたら、もう1種類の薬をくわえ2種類に  一般の女性と同じ性周期にもっていく ____________________________ http://www.health.ne.jp/library/5000/w5000536.html ターナー症候群ってどんな体質?どのような症状があるの? このページでは、「ターナー症候群」について、専門医師の監修(かんしゅう)のもと詳しくお伝えしています。 お子さんがターナー症候群と診断されて不安になっていらっしゃる親御(おやご)さんや、自分の体質について詳しくしりたいというご本人が、症状(しょうじょう)について正しい知識(ちしき) を持っていただければと願っております。 ターナー症候群とは? 「症候群」という言葉は同じ原因により、同時に発生する特徴や症状を総称したものです。ヘンリー・ターナー博士は、身長が低い、性的発達がない、外反肘(腕が肘のところでわずかに外側に向いている)、翼状頚(首の周りに皮膚のたるみがある)、背中側の髪の生え際が低い女子の特徴をひとつの症候群として捉えました。彼は1938年にこのような特徴をもつ7人の女子について論文を発表しました。このような症状の原因については不明でしたが、これらの女子に似通った点があることに気づき、他の医師に注意するように呼びかけました。そして、このような特徴はターナー症候群として知られるようになりました。 それから21年後、フォード博士はターナー症候群の原因が性染色体の欠失であることを突き止めました。殆どのターナー女性は一方のX染色体がすべてまたは部分的に欠けていることを発見し、この染色体の欠失がターナー女性にみられる身体的特徴の原因ではないかと考えました。 ターナー症候群は遺伝子に問題があるものの中では比較的よくみられるものの一つで、1,000~2,000人(女子)にひとりの割合です。幸い、ほとんどのターナー女性は健康で幸福な人生を送ることが期待できます。 この欠失は、精子と卵子が受精する時に、あるいは受精卵が分裂する初期の段階でおこる突然変異によるもので、兄弟姉妹には影響しません。例外的にはお母さんがターナー症候群で自然に妊娠し、出産された場合は兄弟姉妹でもあり得ます。ターナー症候群の胎児は約95%が自然流産してしまいます。生まれてきたターナー女性は選ばれた人たちです。誇りを持って育ててください。またご本人も自信をもって生きてください。※日本イーライリリー出版、「ターナー症候群 ご家族へのガイド」より一部引用させていただきました。 ターナー症候群について ターナー症候群にはいくつかの共通する身体的症状があります。低身長、二次性徴が自然におきないことなどです。しかしこれらは医学的ケアによって対処することができます。また、ほかにも気をつけておきたいことがありますので、以下に簡単に述べます。 成長ホルモン 低身長については、成長ホルモン治療が有効なことが知られています。わが国で治療を受けていなかったターナー女性の平均身長は約138cmで、現在、治療を受けた人の平均身長は約145cmです。150cmを超える人もでてきました。自宅で皮下注射を行ないますが、針は細くて短いため痛みは殆どありません。安全な薬で副作用も殆どありません。大腿骨の骨頭がずれる大腿骨頭すべり症があるといわれていますが、たいへん稀なことです。 女性ホルモン ターナー女性では20%には自然に思春期が発来しますが、80%の人では、思春期の発来がみられず、女性ホルモン治療が必要です。12-14歳頃から内服薬を開始します。通常の錠剤の1/10錠の少量から始め、段階的に増量します。増量していくにつれ、胸も膨らみ月経も始まります。月経がみられたら、もう1種類の薬をくわえ2種類の薬により、一般の女性と同じ性周期になるようにします。 合併症について もっとも多い合併症は耳鼻科疾患です。中耳炎になりやすく、根気強く耳鼻科的治療を行なうことが必要です。難聴を伴うこともありますので、注意が必要です。 約20%の人に先天性循環器疾患を伴います。診断がついたとき、心臓の超音波検査で先天性心疾患がないかどうかみてもらう必要があります。もしなければ、次いで16-18歳頃、超音波、またはMRIを検査して、大動脈の起始部の拡張がないかどうか調べます。大動脈瘤の解離により命に関わることがあり、数年に一度フォローすることが大切です。 成人では、肥満、糖尿病、甲状腺疾患、骨粗しょう症についての注意も必要です。 知的面について 一般的にはターナー女性は知的には正常です。学歴は一般の女性よりも高いというデーターもあります。しかし、算数が苦手、とくに図形の問題が苦手、体育が苦手ということはよく聞きます。まじめな性格の人が多く、ゆっくり時間をかければ、理解できるようになります。一部の人では知的障害を伴うこともあります。

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