2009年8月10日月曜日

小児 Duchenne型 筋ジストロフィー ネルソン小児科

・筋ジストロフィーの4つの必須基準
①原発性ミオパチー
②遺伝的基盤がある
③経過は進行性
④筋繊維の変性と壊死がある
代謝性ミオパチーの中には筋ジスの定義を満たすものがあるが、伝統的に別に取り扱っている。
一例:筋カルニチン欠乏症 
逆に化学的異常がきちんと定義されたら、すべての筋ジスは代謝性に分類される可能性がある
・筋ジスは互いに関連ない疾患群である ★
<Duchenne型筋ジストロフィ>
疫学
・アメリカで男児3600人に一人
もっとも頻度の高い遺伝性神経筋疾患
・ひ腹筋の仮性肥大、進行性の筋力低下、知能障害、筋繊維における結合織増加★
成長は最初1年は正常 2年まで同じように扱われている
・首のすわりが遅い、
2年目 起立時腰椎前傾姿勢。
GOWERS兆候は3歳から始まり、5,6歳まで。
・一二歳までは歩くことができる
関節拘縮はメリットもあるのであえてはopeしないこともある。
身体所見)
ひ腹筋、舌の仮性肥大、(線維の肥大、脂肪沈着、コラーゲンの増殖) 大腿筋の委縮  
膝蓋腱反射は低下する
IQ70未満は20~30%に過ぎないが、すべての患児に知能障害を生じる
学習障害を大半に認めるが、補習で普通学級でやっていくことも可能である。
知能障害の強い患児も少数存在するが、筋症状とは関係ない。
てんかんの頻度は、一般小児に比べやや高い。
通常、18歳ほどで死亡する。呼吸不全、心不全、肺炎、誤嚥、気道閉そく。
診断)ジストロフィン欠乏・欠損を示す
血液PCRで診断できれば、筋生検は保留してもよい。
家族内で初めての発症の場合は、筋生検を考慮する。
遺伝)
患児の30%が新たな突然変異によるもの
女性保因者は全く症状がないか、ごく軽度。Turner症候群女性でXp21遺伝子欠損が生じた場合は発症する。
無症候性保因者の80%でCK上昇がある。(数百から数千 8~12歳でピーク)
妊娠W11でも検出→W12週で出生前診断が可能
二次性に減少するジストログリカンも正常な脳の発達に必要。
治療)
ちりょうほうもなければ、進行を遅らせる方法もない。
心不全に対しては早期はジゴキシンが有効。
車いすせいかつのため、骨訴訟をさけるため、カルシウム摂取が必要。フッ素添加も。
うつ状態もあり、食べ過ぎて、太りがち。
理学療法はほとんど役立たない。(日常生活に筋力すべてをつかっていて、運動により筋力を強化することはできない)

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