2009年12月27日日曜日

周期性嘔吐症 autointoxication=「アセトン血性嘔吐症」



ストレス、風邪などが誘引となて生じる、頻回の嘔吐。
2~6歳ぐらいまでが多い。
大人にも見られる。ADH放出型?なども見られるようだ。
柳沢桂子さんもそう?認められぬ病気のこと???

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<1>2~10才ぐらいの小児にみられる。

<2>尿中・血中ケトン体が急増したための中毒症状。

症状 突然、リンゴがすえたような臭い(アセトン体)の吐物を吐く発作が起きる

特別な原因もなく、元気がなくなり、

食欲不振・悪心・嘔吐があり、

顔面蒼白・血圧低下・全身倦怠を訴え、

重症では、

   ・激しい嘔吐を頻発、

   ・胆汁orコーヒー色の血液を吐き、

   ・脱水症となる。

脳波に異常を認めることもある。

原因不明 私は、30年あまりにわたって、原因不明の苦しい病気を患っていた。毎月1回は決まって起こる激しい嘔吐発作。そのたびに1週間は起きられない。気分が不快である上に、強い腹痛も伴った。1年の半分を病院で過ごしたこともあるが、体重は減り、点滴で栄養分と水分を補わなければならなかった。

 名だたる病院の消化器科内科、消化器外科に次々かかり、徹底したドクターショッピング(医師を次々変えること)をした。しかし、どこへ行っても原因も病名も分からず、気のせいか、性格に悪いところがあるためだと言われた。家族も医師の言葉を信じ、私も自分を責め続けた。その苦しさは、病の苦しさを上回るものだった。

こうした状況が30年近く続いたある日、金沢の小児科の先生から一通のお手紙をいただいた。

先生は、私が書いた『認められぬ病』という本をお読みになって、私の病気が周期性嘔吐症候群という、脳幹の病気であると確信を持ってお手紙をくださった。先生のご専門は、周期性嘔吐症候群の中でもACTH・ADH放出症候群と呼ばれる病気で、やはり激しい嘔吐を伴う症状を呈する。

先生はアメリカとカナダの周期性嘔吐症候群の患者と医師の会があるからと、そこのメールアドレスを教えてくださった。私は早速会員になった。

会が年に2回送ってくれるニューズレターには、病気についての初歩的な知識から、印刷に回している最新論文のタイトルまで載っている。また、独自に募金を募り、医師に研究費を出している。

海のすぐ向こうの国でこのようなことが行われているにもかかわらず、なぜ日本の医師はこの病気を知らなかったのだろうか?特に消化器を扱う医師が誰一人として知らなかったことは、理解しがたい。

最近になって、この病気は三環系抗うつ剤で症状を抑えることが分かった。私もその恩恵に浴している。」(生命科学者・サイエンスライター・柳澤桂子)

疲れ

が引き金

寝る直前まで、元気だったんですが、急に吐き出して。5回も吐いて、顔も真っ青です。大丈夫でしょうか」と武君のお母さんがびっくりして駆け込んできました。どうやら自家中毒です。そうお伝えしたら、お母さんは「えっ、食中毒ですか。それとも何か毒でも」とますますあわててしまいました。

さっきまで元気に飛び跳ねていた子供がこれといった理由もないのに突然、ぐったりして何度も吐くことがあります。こういった状態を一般に自家中毒、または周期性嘔吐症、アセトン血性嘔吐症などと呼びます。

原因ははっきりしませんが、疲れやストレス、興奮、風邪などが引き金となり、過敏になった自律神経が腹痛、嘔吐を引き起こすと考えられています。尿検査をすると代謝が混乱した時に出るケトン体が見つかります。

痩せ型で神経質な子供がなりやすいと言われ、体質的なものとして何度も繰り返します。けれど、小学校高学年になると治っていくので大丈夫です。

軽い場合はスポーツドリンクなどを少しずつ、何回かに分けて与え、水分を補給します。飲ませてもすぐに吐いたり、元気がないようなら病院へいきましょう。点滴を受けると急に元気になることがあります。(橋爪孝雄・市立堺病院小児科部長)

ストレス 最近では自家中毒という言葉は使われずに、周期性嘔吐症と呼ばれることが多い。症状の特徴として、

発作は夜間または寝起きに多い

発作時はぐったりして元気が無く、頻脈・顔面蒼白を伴う。

発作は感染・飢餓などの身体的ストレスや感情的動揺によって誘発される。

発作は1日~数日で治り、発作以外に症状はない。年に数回、発作を繰り返すことが多く、大部分は年長になるにつれ自然に治る。

2~6歳までに多く、体形はやせ形で、性格は情緒不安定で神経質な小児に多い・・・・・などだ。



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原因については、ホルモン異常、神経異常、糖や脂質の代謝異常などいろいろと考えられているが、ハッキリしたことは分かっていない。

治療は脱水状態にならないように、ジュースなどを少量ずつ飲ませる。飲めないようであれば点滴が必要になる。



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予防策としては、

(1)疲労後に空腹のまま寝かせつけないようにすること。

(2)ストレスを取り除くこと。

最後に、重要なことは、嘔吐を反復する別の病気が隠れている可能性があるので、嘔吐を繰り返すからと、安易に周期性嘔吐症と考えないことである。

黄連湯

五苓散

柴胡桂枝湯

大承気湯

調胃承気湯

六君子湯

2009年12月4日金曜日


早朝高血圧とは

血圧が正常な方でも、朝、目覚める前から血圧は上がってきます。この目覚めのときの血圧の上昇が急に起こり、高血圧の状態になってしまう現象を「早朝高血圧」といいます。
降圧薬などで高血圧の治療に取り組み、日中の血圧はコントロールできている方の中にも、早朝高血圧が起こっている場合があります。家庭で、朝起きてすぐに測った血圧が、収縮期血圧135mmHg/拡張期血圧85mmHg以上の場合は、早朝高血圧の疑いがあります。

早朝高血圧の危険性

高血圧が原因のひとつとなって起こると考えられている脳卒中や心筋梗塞の発作は、朝方から午前中にかけて多く発生することが分かっています。これは、早朝高血圧が起こっている時間帯と同じ時間帯です。したがって、午前中の脳卒中や心筋梗塞の発作と、早朝高血圧には関係があると考えられており、その危険性が注目されています。

早朝高血圧の治療

早朝高血圧には、レニンアンジオテンシン系(RA系)という体内の酵素・ホルモン系や交感神経系が深く関係しているといわれています。したがって、早朝高血圧が見つかった患者さんには、RA系に働く薬(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬〔ARB〕、アンジオテンシン変換酵素阻害薬〔ACE阻害薬〕)や交感神経系に働く薬(α遮断薬)を使うことが勧められます。また、24時間にわたって血圧をコントロールするために、作用時間の長い降圧薬を使ったり、朝夕の2回に分けて降圧薬を飲んだりする方法も勧められています。

血圧日内変動とは

血圧は一日中同じ値を保っているわけではなく、さまざまな要因で上がったり下がったりしています。この血圧の変化を「血圧日内変動」といいます。
24時間自由行動下血圧測定(ABPM)が可能になって、この血圧日内変動に一定のリズムがあることが分かっていますが、このリズムの乱れと、合併症や臓器障害には深い関係があることが注目されています。

血圧日内変動のリズム

一般的に、血圧は睡眠中にはもっとも低く、起床前から起床後に上がります。そして、夕方から夜にかけて下がるという一定のリズムを刻んでいます。
この血圧日内変動には、自律神経の働きが大きくかかわっていると考えられています。自律神経には、身体を活動的な状態にする交感神経と、身体を休めるように働く副交感神経の2つの系統がありますが、朝から昼間にかけては交感神経が強くなるため血圧が高くなり、逆に夜や睡眠中は副交感神経が強くなるため血圧が低くなるものと考えられます。
血圧日内変動のリズム
血圧日内変動のリズムの図

夜間の血圧

血圧が正常な方は、通常、昼間の血圧に対して夜間の血圧が10~20%低くなるパターン(ディッパー型)を示します。しかし、なかには血圧日内変動のリズムが狂っていて、夜間に血圧が低くならない方(ノン・ディッパー型)や、夜間に血圧が極端に下がりすぎてしまう方(エクストリーム・ディッパー型)がいることが分かってきました。このうち、ノン・ディッパー型の方では脳血管障害や心肥大などの合併症や臓器障害が起こりやすいことが分かっています。またエクストリーム・ディッパー型の方でも、はっきりとした結論にはなっていないものの、症状を伴わない脳梗塞になりやすいという研究結果もあります。
このように血圧日内変動をみると、合併症の危険性が分かることがありますので、高血圧の治療では家庭血圧の測定や24時間自由行動下血圧測定(ABPM)が勧められます。

ピークフローメータの数値の読み方・考え方

気道過敏性が高まると、日ない変動が多くなる

朝低い ヒル14時高い→20%以内であれば正常。

 自己のベストピークフロー値気道に病変を持たない健常者のピークフロー値が発表されています。お子さんの場合ですと、身長に応じた正常のピークフロー値も発表されています。しかし、喘息の患者は必ずしもこれらの数値にとらわれる必要はないとされています。絶えず自己のベストピークフロー値になるようにコントロールされるべきと言われています。では自己のベストピークフロー値とは、どういったものでしょうか。喘息の自覚症状はなく、朝と午後のピークフローの変動が少ない状態が2週間以上続いたときのピークフローを指します。それは先程も述べましたように、健常者のピークフロー値と必ずしも同じになるとは限りません。普段はこの自己ベストピークフロー値を目標にコントロールされます。
 ピークフロー値の低下
これはすなわち気管支の収縮、つまり喘息発作の前兆を示しています。自覚症状が無くてもピークフローメーターは敏感に反応してきます。

ピークフロー値の日内変動
ピークフローは一日中一定ではありません。起床時と日中の午後の1日2回の測定が勧められています。喘息発作時を除いて、起床時のピークフローが一日で最も低く、午後から(だいたい2時くらい)のピークフローが最も高いとされています。これは自律神経や外界の影響を受けて気管支の状態が絶えず変化している事を意味しています。20%以内の変動なら健常者でも観察されます。この変動がそれ以上に大きい場合は、気管支の反応が敏感になっており、喘息発作の起こりやすい状態になっていると考えられています。
→ 参考ページ:JavaScriptによる日内変動率の計算


グローバルストラテジーより

お子さんにグローバルストラテジーを当てはめようとすると、むずかしいところがあります。参考として読んでください。
WHOと米国国立心・肺・血液研究所(National Heart, Lung and Blood Institute)が発表した喘息管理グローバルストラテジー(Global Strategy for Asthma Management and Prevention, GSAMP, グローバルストラテジー)では、喘息さんの自己管理にピークフローメーターの使用を勧めています。その中で患者さんへの分かりやすい説明として、ピークフローメーターの数値を以下の3段階に分けています。

グリーンゾーン
安全: ピークフロー値は、予想値または個人の自己ベストの80~100%。日内変動は20%未満
日常生活や睡眠に影響はなく、喘息症状もほとんどない(理想的には全くない)状態です。

イエローゾーン
注意: 喘息症状(夜間症状、活動減弱、咳、喘鳴、運動時または安静時の胸部圧迫感)が認められます。
ピークフロー値は自己ベストの60~80%
日内変動は20~30%

レッドゾーン
喘息警告: 安静時にも喘息の症状があり、日常生活に支障を来す状態。
ピークフロー値は、予想値または自己ベストの60%未満

2009年12月3日木曜日

アナフィラキシー 2相性 (1=8時間後)