CDC:ご家庭での新型インフルエンザ患者のケアに関するガイド:医師から患者さん・ご両親へシェア
2009年9月28日19:31
ご家庭でのケアに関するガイド:医師から患者さん・ご両親へ
Home Care Guidance:Physician Directions to Patient/Parent September 24, 2009
この推奨文書は、「インフルエンザ様の病気に罹った人が他の人と離れておくべき期間に関するCDCの推奨CDC Recommendations for the Amount of Time Persons with Influenza-Like Illness Should be Away from Others.」と併せて更新された。この文書の内容は暫定的なものであり、随時更新される。
この文書を読んでいるあなたは、おそらく発熱とのど・はな・せき(呼吸器)の症状でここ数日調子を悪くされていると思います。処方されたお薬は処方箋の指示通りに服用してください。
・すべての抗ウィルス薬は指示通りに服用してください。
・抗ウィルス薬を服用している間も、インフルエンザを他人にうつさないために咳エチケットと手洗いを引き続き行いましょう。
・あなた(またはあなたのお子さん)に何らかの副作用(たとえば吐き気・嘔吐、発疹、異常な行動など)が起きたら主治医に連絡を取りましょう。
・発熱と痛みを軽くするための頓服としては、アセタミノフェン(商品名Tylenol(タイレノール)、カロナール、アンヒバ、ピリナジンなど)とイブプロフェン(商品名ブルフェンなど)、咳には各種咳止めを飲んでください。これらの薬は症状が良くなったら定期的に服用する必要はありません。
・アスピリン(アセチルサリチル酸)やアスピリンを含む製品(市販薬(風邪薬など)など)を18歳以下の小児・未成年に与えてはいけません。
・4歳未満の子供に、医師と相談することなく市販薬を与えてはいけません。
以下の状態になったら、緊急で医療を受けましょう
もしあなたのお子さんが以下のいずれかの状態になったら:
・呼吸が速くなったり、息苦しそうになった時
・皮膚の色が青っぽくなったり灰色になった時(チアノーゼ)
・水分を十分摂ってくれない
・ひどい嘔吐または繰り返す嘔吐
・寝たまま起きてこない、または呼びかけても反応がない
・機嫌が悪く抱っこを嫌がる
・インフルエンザ様症状が一旦改善した後再度発熱と咳が悪くなった
大人の場合、緊急の診察が必要である緊急の警告徴候は以下のとおりです:
・呼吸困難または息切れ
・胸または腹の痛みまたは圧迫感
・突然のめまい・ふらつき
・意識混迷
・重度の嘔吐または繰り返す嘔吐
・インフルエンザ様症状が一旦改善した後再度発熱と咳が悪くなった
ご家庭では以下の推奨事項を守りましょう:
・発熱がおさまってから少なくとも24時間は自宅にとどまりましょう(医療を受けるなど必要な時を除いて)。熱は解熱薬を使わなくてもおさまることがほとんどです。
・他人との接触を極力避けましょう。他人にインフルエンザをうつさないために。
・脱水にならないように水分(水、さらっとした水分の多いスープ(コンソメスープなど)、スポーツドリンク、乳児用の電解質入り飲料など)を摂りましょう。
・皿は食器洗浄機か熱い洗剤入りの水で洗ってください。
・インフルエンザにかかった人が使ったティッシュペーパーなどの使い捨て用品はゴミ箱にまとめて捨てましょう。使用済みのティッシュその他のゴミに触れたら手を洗いましょう。
・ご家庭のみんなに手をよく洗うようにしてもらいましょう。特に咳や鼻かみをした後に。石けんと水が無いところではアルコール入り手洗い液を使ってください。
・自分の目・鼻・口を触らないようにしましょう。ウィルスはここから体の中に入ります。
(文責:2009年9月26日湖北グリーブクリニック紺谷真)
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Q&A:新型インフルエンザとあなたシェア
2009年9月16日8:12
米国疾病対策予防センター(CDC)ホームページより(2009.8.5)
Novel H1N1 influenza新型インフルエンザA(H1N1)
Questions & Answers: H1N1 Flu (Swine Flu) and YouQ&A:新型インフルエンザとあなた
Novel H1N1 Flu新型インフルエンザA(H1N1)
Q:新型インフルエンザH1N1)とはなんですか?
A:新型インフルエンザA(H1N1)(以下新型インフル:当初「豚インフルエンザ」と呼ばれていました)は、ヒトに病気をおこす新しいウィルスです。このウィルスは2009年4月に米国で最初に発見され、全世界に広がりつつあります。このウィルスは通常の季節性インフルエンザと同じ様式でヒトからヒトへ広がっていくと考えられています。6月11日、WHO(世界保健機関)はパンデミック(世界的流行)が進んでいると警告を出しました。
Q:このウィルスが時に「豚インフルエンザ」と呼ばれるのはなぜですか?
このウィルスは、北米大陸の豚に感染するインフルエンザウィルスと遺伝的に似通っていることが示されていたため、当初「豚インフルエンザ」と呼ばれました。しかし以後の研究により、北米の豚の間で流行しているインフルエンザウィルスとは全く異なったものであるとわかりました。このウィルスには、ヨーロッパとアジアで流行している2つの豚のウィルスと鳥インフルエンザウィルスとヒトインフルエンザの遺伝子が存在しています。科学者たちはこの状態を「4重再構成ウィルス」と呼んでいます。
Novel H1N1 Flu in Humans新型インフルエンザA(H1N1)とヒト
Q:米国で新型インフルの人への感染が起こっているのですか?
A:はい、起こっています。インフルエンザA(H1N1)の人への感染は現在も続いています。この新しいウィルスによって発病した人のほとんどは医学的治療を受けずに回復しています。CDCはインフルエンザに関する情報の収集・蓄積・分析を各州と協力してルーチンに行っています。今回の新型インフルエンザについてもアウトブレイク以来同様に取り組んでいます。
Q:この新型インフルは伝染するのですか?
A:CDCは、この新型インフルエンザウィルスが感染性を持ち、ヒトからヒトに伝播していることを確認しています。
Q:新型インフルはどのように広がるのですか?
A:今回の新型インフルウィルスの伝播は通常の季節性インフルエンザと同様の様式で起こるとされています。インフルエンザウィルスのヒトからヒトへの伝播は、主としてインフルエンザにかかっている人の咳や鼻水を介して起きます。ウィルスが混じった物に触れた手で自分の口や鼻に触れることで感染する人もいます。
Q:このウィルスがヒトに感染した時の症状と徴候は?
A:新型インフルがヒトに起こす症状は通常のヒトインフルエンザと同様です。発熱、咳、のどの痛み、鼻水・鼻づまり、体の痛み、頭痛、寒気・震え、倦怠感などです。豚インフルで下痢嘔吐をおこす人もいるようです。このウィルス感染で相当数が下痢・嘔吐を起こすことも報告されています。季節性インフルエンザと同様に、新型インフルのヒトへの感染症により重篤な病状や死亡が起きていることが報告されています。
Q:この新型インフルはどれくらい重たい病気なの?
A:新型インフルの病気の重さは軽症から重症までさまざまです。新型インフルにかかった人のほとんどが医学的治療なしで回復する一方で、入院を必要とする人や死亡する人もいます。
季節性インフルエンザでは、インフルエンザに関連した重篤な合併症を起こす危険が高い人たちがいることが分かっています;65歳以上の高齢者、5歳未満の幼児、妊婦、そして年齢に関わらず慢性疾患を有する人たちです。今回の新型インフルにより入院した人の約70%が季節性インフルエンザの危険因子、すなわち妊娠、糖尿病、新疾患、気管支ぜんそく、腎臓病のいずれかを1つ以上有していました。
新型インフルが季節性インフルエンザと異なると思われる点は、65歳以上の成人は今回のアウトブレイクにおいて今のところ新型インフル合併症の危険が高くなる要因にはなっていないらしいということです。CDCは、小児と60歳未満の成人のほとんどには新型インフルに対する抗体が存在せず、一方、60歳以上の成人の約三分の一に抗体がみられたことを示しています。もっとも、この抗体によって新型インフルに対してどれくらいの抵抗力が得られるかは分かっていません。
Q:新型インフルの重症度と感染率は季節性インフルエンザと比べてどうなのですか?
A:季節性インフルエンザについては、シーズンごとに流行開始時期、流行期間、重症度が異なることが分かっています。季節性インフルエンザの重症度は軽症から重症までさまざまで、時には死に至ることもあります。毎年米国ではインフルエンザ関連の合併症で平均3万6千人が死亡し、20万人を超える人がインフルエンザ関連の疾患で入院しています。これらの入院のうち、2万人が5歳未満の幼児です。死者の90%以上と入院患者の約60%が65歳以上の高齢者です。
2009年4月に最初のアウトブレイクを確認して以来、CDCは新型インフルエンザに関する情報(診断が確定した(訳注:培養またはPCR法で新型インフルエンザウィルスが体内から検出された患者)または感染の疑いが濃厚な(訳注:迅速検査でA型インフルエンザウィルス陽性の患者)患者の症例数とその年齢など)の収集・蓄積・分析を各州と協力して始めています。CDCの解析により、25歳未満の患者でより重症化しやすいことが確認されました。現時点では、65歳以上の患者および死亡者はほとんどおらず、これは季節性インフルエンザでは通常見られない現象です。しかしながら、妊娠と季節性インフルエンザ関連の合併症の危険が高くなる内科疾患は新型インフルでも合併症の危険を高くするようです。これらにはぜんそく、糖尿病、免疫低下状態(訳注:AIDS、抗ガン剤、ステロイド使用など)、心臓病、腎臓病、認知症、神経筋疾患(訳注:ALSなど)、妊娠が含まれます。
Q:感染した人はどれくらいの期間他人にウィルスをうつし得るのですか?
A:新型インフルエンザウィルスも、季節性インフルエンザウィルスと同様、感染した人からは、最初の症状が出た1日前から発症後7日かそれ以上までの間、ウィルスが伝播する可能性があります。子供や免疫低下状態の人ではこれよりも長い期間ヒトにうつす可能性があります。新型インフルエンザウィルスでは季節性インフルエンザより長くなるかもしれません。
Prevention & Treatment予防と治療
Q:インフルエンザにかからないためにはどうしたらよいのですか?
A:現在のところ、新型H1N1インフルエンザウィルス感染を防ぐワクチンはすぐ手に入りません。しかし、現在ワクチンの生産がはじまっており、この秋には準備できる予定です(訳注:米国の話です)。例年通り季節性インフルエンザに対するワクチンも受けることができます。
日々行うことで、インフルエンザをはじめとした呼吸器疾患を起こす微生物の広がりを抑えることのできる日常習慣があります。
あなたの健康を守るために毎日確実に行いましょう:
・咳や鼻かみをするときは鼻と口をティッシュペーパーでおおいましょう。使ったティッシュはゴミ箱に捨ててください。
・両手を石鹸と水で日に何度も洗いましょう。特に咳や鼻かみをした後は必ずしっかりと洗いましょう。アルコール・ベースの洗浄液も効果があります。
・目・鼻・口に触れることを避けましょう。微生物はここを通して感染・伝播します。
・調子を崩している人との接触を避けましょう。
・もしあなたの調子が悪くなった場合、最初の症状が出てから7日後までまたは平熱に戻ってから24時間以上、医学的処置を受けるなどの必要時以外は自宅にとどまりましょう(解熱剤を使用しなくても熱はおさまります)。他人に感染を広めないために他人との接触を極力さけましょう。
こんな行動も大事です:
・学校閉鎖、人込みや遠出を避けるといった保健所や厚生労働省からの公衆衛生上のアドバイスに従いましょう。
・あなた自身がインフルに感染して1週間程度の待機が必要になった場合に備えましょう;市販薬(訳注:アセトアミノフェン以外の解熱薬・消炎鎮痛薬の使用は、インフルエンザ脳症を起こしやすくする可能性があるので服薬を避けてください。)、アルコール・ベースの擦り込み式手洗い液(原著:alcohol-based hand rubs)、ティッシュそのほかのものを備えておくと、インフルにかかり感染を広げる可能性がある時期に公共の場をうろつかないですむでしょう。
Q:咳や鼻水からのウィルス感染の広がりを防ぐために最もよい方法は何ですか?
A:もしあなたが体調を崩している場合は、仕事や学校に行かず、症状が出てから7日間もしくは平熱に戻ってから24時間以上経過するまで医学的処置を受けるなどの必要時以外は自宅にとどまってください(解熱剤を使用しなくても熱はおさまります)。他人との接触をなるべく最小限に迎えてください。咳や鼻水をするときは口と鼻をティッシュでおおってください。使用したティッシュはゴミ箱に捨ててください。ティッシュが手元にないときは、咳や鼻かみをする場合両手で鼻と口の周りをおおい、その後手を洗って下さい。これは咳・鼻かみをするとき毎回行ってください。
Q:同居している家族が新型インフルにかかったら仕事に行ってもよいでしょうか?
A:同居家族が新型インフルエンザにかかっている労働者は、元気であれば通常通り仕事に出てかまいません。毎日健康状態を点検して、せっけんと水(アルコールベースの手洗い液も有効です)で手をよく洗う(特に咳や鼻かみをした後)といった日常的な予防策を行いましょう。もし調子が悪くなったら、上司に連絡して自宅にとどまりましょう。慢性疾患で病院にかかっているもしくは妊娠している労働者は、主治医や保健師などの健康管理者に助言を求めてください。重症化を防ぐために抗ウィルス薬を服用する必要がある場合があります。
Q:インフル感染を避けるために最もよい手洗いの方法は何ですか?
A:頻繁な手洗いは、感染症から身を守ることに役立ちます。石鹸と水で洗いましょう。もしくはアルコール・ベースの手洗い液でもかまいません。石鹸と温水で15秒から20秒間かけて手洗いしましょう。石鹸と水が手元にないときは、アルコール・ベースの使い捨てお手拭きやゲル状の消毒薬でもかまいません。たいていのスーパーマーケットやドラッグストアで市販されています。ゲル製品を使う場合は、乾燥するまで手のひらをこすり合わせてください。ゲル製品は水がなくても効果を発揮します。ゲルに含まれたアルコールが手に付いた微生物を殺菌するのです。
Q:もしインフルにかかったらどうしたらよいのでしょうか?
A:もしあなたが新型インフル感染の報告されている地域に住んでいてインフルエンザ様の症状(発熱、体の痛み、鼻水・鼻づまり、のどの痛み、嘔気嘔吐、下痢など)がでて調子を崩した場合、自宅にとどまり他人との接触を避けるべきです。CDCは平熱に戻ってから24時間以上経過するまで医学的処置を受けるなどの必要時以外は自宅にとどまることを推奨します(解熱剤を使用しなくても熱はおさまります)。他人に感染を広めないために他人との接触を極力さけましょう。自宅にとどまるとは、医学的処置を受けに行くとき以外は自宅から離れない、という意味です。仕事・登校・旅行・買い物・地域のイベント・集会といった通常の活動を避ける、ということです。
インフルの症状が重い場合や、インフルエンザの合併症にかかりやすい危険因子を持っている場合(65歳以上の高齢者、5歳未満の幼児、妊婦、そして年齢に関わらず慢性疾患を有する)、かかりつけ医や保健師などあなたの健康管理担当者に相談するか、救急医療センターを受診してください。担当者にインフルエンザ検査や治療が必要か判断を仰ぎましょう(訳注:わが国では、「クリニックの外来に電話する」ことが最初のステップになるでしょう。連絡をせずに直接救急外来に受診することはしないでください。)。
もし以下の症状のうちいずれかにあてはまるものがあれば、危険な兆候の可能性があります。救急外来受診を検討してください。
・早急に医療的な注意が必要であることを示す危険な兆候:子供の場合
l 呼吸が速くなった時、または呼吸困難がある時
l 皮膚にあざのような色が出てきた場合
l 水分を十分飲まない・飲めない場合
l 重いもしくは持続的な嘔吐
l 目を覚まさない、または呼びかけに反応がない場合
l 抱っこを拒否するほど機嫌が悪い時
l インフルエンザ様症状はおさまってきたにもかかわらず再び熱が出て咳がひどくなってきた時
・早急に医療的な注意が必要であることを示す危険な兆候:大人の場合
l 呼吸困難や息切れ
l 胸や腹に痛み・圧迫感がある
l 突然起こったふらつき・めまい
l 意識の混濁、混乱
l 重いもしくは持続的な嘔吐
l インフルエンザ様症状はおさまってきたにもかかわらず再び熱が出て咳がひどくなってきた時
Q:新型インフルを治療する薬はあるのですか?
A:はい、あります。CDCは新型インフルエンザウィルス感染の治療および予防にolseamivir(タミフル_)またはzanamivir(リレンザ_)を推奨しています。これらの抗ウィルス薬は処方薬(購入するために医師の処方箋が必要)です。患者の体内でのウィルス増殖を防ぐことでインフルエンザと戦います。インフルエンザの症状が出てきた場合、この薬によって症状が軽くなり、より早く回復することが期待されます。インフルエンザの重篤な合併症を予防できるかもしれません。今回のアウトブレイクに際して、これらの抗ウィルス薬は重篤なインフルエンザ患者(たとえば入院患者)やインフルエンザ重症化リスクが高い患者に優先して処方されます。
Q:「豚インフルエンザ・パーティ」についてのCDCの意見は?
A:「豚インフルエンザ・パーティ」とは、新型H1N1インフルエンザウィルスにわざと感染するために、すでに新型インフルに感染した人と接触する集会です。こういったパーティの意図は、今流行している新型インフルに感染した人の多くが軽症で済んでいることを受けて、インフルエンザウィルスがもっと重篤な疾患に変異する前に自然免疫をつけられるのではないかという期待をもとに今のうちにかかっておこう、というものです。
CDCは将来の新型H1N1インフルエンザの感染防御として「豚インフルエンザ・パーティ」を推奨しません。現在の新型インフル流行では多くの人が軽症で済んでいますが、重症化する人や死に至る人もいます。各個人がどうなるか確実に予測する方法はありませんし、同様に、パーティで感染させる人がどうなるかも予測できません。
CDCは平熱に戻ってから24時間以上経過するまで医学的処置を受けるなどの必要時以外は自宅にとどまることを推奨します(解熱剤を使用しなくても熱はおさまります)。他人に感染を広めないために他人との接触を極力さけましょう。
Contamination & Cleaning汚染と洗浄
Q:インフルエンザウィルスは本やドアノブなどのものの上でどれくらい生きるのですか?
A:インフルエンザウィルスは環境表面に置かれてから2から8時間生存でき、感染能力を維持することが研究で分かっています。
Q:どうやったらウィルスを殺せるの?
A:インフルエンザウィルスは高温(75から100度)で破壊されます。加えて、塩素、過酸化水素、表面活性剤(せっけん)、ヨード(ヨード・ベースの消毒液)、アルコールといった科学的殺菌剤に適切な濃度で十分な時間さらした場合も効果があります。たとえば、アルコールを含んだ消毒液やゲルが手の消毒に有効です。ゲルは手が乾燥するまですりこんでください。
Q:アルコール・ベースの手洗い液が使えない場所で、石けんと水が手に入らない場合はどうすればいいですか?
A:手洗いやアルコール・ベース手洗い液ほど科学的な根拠が十分ではありませんが、アルコールを含まない手洗い液も手に着いたインフルエンザウィルスを死滅させる効果が期待できるかもしれません。
Q:汚染される可能性が高いのはどんなところですか?
A:病原ウィルスの伝播は、ヒトがウィルスに汚染された物に触れ、さらにその手で自分の目・鼻・口を触った時に起こりえます。咳・鼻すすりで飛び散ったり落ちたりした感染者の痰や鼻水(飛沫)は空気中を漂い地面や壁に付着します。ウィルスはこの飛沫の中に存在しています。この飛沫が付着した机などの表面をほかの人が触り、手を洗う前に自分の目・鼻・口に触れると伝播が起きる可能性があります。
Q:感染の広がりを防ぐためにはゴミの処理をどうしたらいいですか?
A:インフルエンザウィルスの伝播を防ぐためには、感染者が使用したティッシュやそのほかのゴミはゴミ箱にまとめて捨ててください。そして、このティッシュやゴミ箱に触れたらせっけんと水で手を洗って下さい。
Q:感染の広がりを防ぐためには家の掃除はどうしたらいいの?
A:インフルエンザウィルスの伝播を防ぐために、家具など(特にベッドわきのテーブル、風呂場、キッチンのカウンター、子供のおもちゃなど)の表面を、通常の家庭用消毒液で、説明書通りに使用し、拭き取ってください。
Q:感染者が使ったリネン、食器、皿はどうあつかえばいいの?
A: インフル感染者が使ったリネン、食器、皿をほかの人のものと別々に洗う必要はありませんが、重要なことは、十分に洗わないまま他の人が使用してはいけないということです。リネン(ベッド・シーツやタオルなど)は家庭用洗剤で洗った後に高温の乾燥機にかけて乾燥してください。リネンからの汚染を避けるために、洗濯前のリネンを抱きかかえないでください。汚れた洗濯物を扱ったあとはすぐにせっけんと水もしくはアルコール・ベースの擦り込み式手洗い液で手を洗って下さい。
食器は食器洗浄機で洗うか、せっけんと水を使って手で洗って下さい。
Exposures Not Thought to Spread New H1N1 Flu
新型インフルに感染しないと思われるウィルス暴露
Q:豚を食べたり調理したりして、新型インフルにかかることがありますか?
A:いいえ、ありません。H1N1インフルエンザウィルスは食事を介して広がることはありません。豚肉や豚肉由来食品を食べてこの新型インフルにかかることはありません。適切に処理・調理された豚肉は安全です。
Q:水を飲むのは大丈夫ですか?
A:通常の滅菌過程を通った水道水はインフルエンザウィルスの伝播リスクにはなりません。現在の飲料水処理に関する法律により、高度なウィルスの防御が得られています。新型ウィルスに対して従来の水道処理過程が有効かどうか、研究が終わっていませんが、高病原性鳥インフルエンザウィルスは水道水に含まれる塩素濃度によって不活化されることが示されています。今回の新型インフルを含めたほかのインフルエンザウィルスも同様に水の塩素化で不活化されると思われます。今のところ、インフルエンザウィルスに汚染された飲料水に暴露したことでインフルエンザに感染した報告はありません。
Q:新型インフルは水泳プール、温泉、アミューズメントパークの噴水、ウォータージェットコースターなどの娯楽施設の水を介して感染することがありますか?
A:インフルエンザウィルスは、ヒトの上気道に感染します。水を介してインフルエンザ感染が起こったという報告は過去にありません。CDCが推奨する消毒レベルで処理された娯楽用の水がインフルエンザウィルスの伝播リスクになるとは考えにくいです。塩素やそれ以外の娯楽施設の水で行われている消毒法に対する新型N1Hインフルエンザウィルスの効果の研究はまだ終了していませんが、高病原性鳥インフルエンザウィルスはCDCの推奨する塩素濃度(プール:1から3ppm、温泉:2から5ppm)によって十分不活化されることが示されています。新型インフルを含めたそのほかのインフルエンザウィルスも同じように塩素で消毒可能と考えられます。
Q:水を使用した娯楽施設でも水の外では新型インフルが感染することがありますか?
A:はい、水を使用した娯楽施設もほかの状況と変わるところはありません。この新型インフルは季節性インフルエンザと同じ経路で感染が広がると考えられます。インフルエンザウィルスは主に感染した人が咳をしたり鼻かみ・鼻すすりをしたりして伝播します。時にほかの人がインフルエンザウィルスの付着したものに触り、その手で自分の口や鼻を触ることで感染が広がることがあります。
(文責:湖北グリーブクリニック院長紺谷真2009年8月16日)
http://www.cdc.gov/h1n1flu/images.htm
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新型インフルエンザにかかった家族を家庭で介護するためのガイドシェア
2009年9月15日22:07
新型インフルエンザにかかった家族を家庭で介護するためのガイド
(米国疾病管理センター(CDC)2009年8月5日付より
CDCホームページhttp://www.cdc.gov/h1n1flu/)
新型H1N1インフルエンザ感染症(以前は豚インフルエンザと呼ばれていました)は様々な症状を引き起こし得ます。発熱、咳、のどの痛み、体の痛み、頭痛、寒気、倦怠感などです。下痢や嘔吐をおこす人もいると報告されています。季節性インフルエンザと同様に、ヒトの新型インフルエンザ感染症の重症度はさまざまです。重症例では肺炎・呼吸不全を合併し、死亡に至ることもあります。妊婦や慢性疾患を持つ人たちなどある特徴を持った人たちは重症になりやすい可能性があります。時にインフルエンザ感染と同時に、またはインフルエンザにかかった後に、細菌感染が合併することがあります。肺炎、中耳炎、副鼻腔炎を起こすことがあります。
以下に示す情報は、インフルエンザ感染拡大期(アウトブレイク)やまん延期(パンデミック)において、ご家庭でインフルエンザにかかった人をより安全にお世話するために役立つでしょう。
インフルエンザはどのように広がるの?
インフルエンザは主に咳や鼻すすりで飛び散る呼吸器分泌液(たん・はなみず)を介してヒトからヒトへ広がると考えられています。
インフルエンザに感染したヒトのたん・はなみずが空気中にまき散らされ、それがそばにいるヒトの口や鼻に着いて感染が広がるのです。
インフルエンザウィルスは、人のからだやモノに付着したたん・はなみずを手で触れて、その手を洗う前に自分の、または他人の口・鼻に触れることでも広がります。
新型インフルエンザにかかり家庭で介護を受ける場合、以下の点に注意してください;
・ 妊娠している方、糖尿病・心臓病・気管支喘息、肺気腫などの慢性肺疾患を持っている方は主治医もしくは近くの保健所に(訳者注:下線部分は我が国の状況に合わせた意訳です。)特別な医学的対処が必要かどうか確認してください。(訳注:直接外来を受診せず、まず電話で指示をあおいでください。医院によっては発熱患者さんの診療時間が決められているところがありますので確認してください。)
・ 主治医に抗ウィルス薬(タミフル、リレンザ)が必要かどうか問い合わせてみてください。(訳者注:新型インフルエンザは非常に多くの国民が感染すると思われます。抗ウィルス剤を感染したヒトすべてに配布できない可能性が高いため、インフルエンザ感染で重症化する危険が高い方に優先して処方することになる可能性があります。主治医の判断に従っていただくようお願いします)
・ 他人との接触をできるだけ避けてください。これは他人に病気をうつさないためです。調子が悪いときは仕事や学校に行かないでください。
・ 発熱がおさまってから少なくとも24時間経つまで、医学的処置を受けるなどの必要時以外は自宅にとどまりましょう(解熱剤を使用しなくても熱はおさまります)。
・ 十分な安静・休養を取ってください。
・ 脱水にならないために、透明な液体(水、コンソメスープなど透明で液状のスープ、スポーツドリンク、小児用の電解質飲料)をとってください。
・ せきや鼻かみをするときは口と鼻をおおってください。手を石けんと水、またはアルコール入りのすり込み式洗浄液で頻繁に洗ってください。とくに、せき・鼻かみの際にティッシュペーパーを使ったり、自分の手でおおったりした場合は手洗いをすぐに行ってください。
・ フェイスマスクが手に入り、つけても息苦しくない場合は、同居者との共同スペース(居間、食堂など)でフェイスマスクをつけましょう。同居者へのウィルス感染拡大の予防に役立ちます。他の同居者がインフルエンザ重症化の危険因子を持つ場合特に重要です。
・ 緊急の医療的対処を要する警告症状(下記参照)に注意してください。
インフルエンザの症状を軽減するのに役立つ処方
:正しく安全に処方を行うためにあなたの主治医や担当薬剤師に確認してください。
抗ウィルス薬によってインフルエンザの症状を軽くできることがありますが、処方箋が必要です。
新型インフルエンザにかかってもほとんどのヒトは抗ウィルス薬を使わずに全快します。しかし、重篤な合併症にかかる危険が高いヒトや合併症のために入院が必要となったヒトは、抗ウィルス薬で重症化が防げたり改善が望めたりすることがあります。
抗ウィルス薬は1歳以上の方で服用できます(訳注:我が国の医療保険適応では、リレンザが4歳以上、タミフルが13歳以上で使用可能が承認となっています。これ以外の年齢の場合、患者さんの状態を勘案し副作用とのバランスを考えて判断することになります。)。主治医に判断を仰いでください。
インフルエンザ感染症に引き続いて、もしくは感染と同時に細菌(バクテリア)感染症が起こることがあります。その場合は抗生物質が必要になります。
インフルエンザにしては患者さんの重症感が強い、症状の持続期間が長い(訳注:インフルエンザであれば5日間以内に解熱が得られることがほとんどです。)、あるいはいったん症状が良くなったのに再び悪くなってきた、といった経過は細菌感染症を疑わせる所見です。気になる場合は主治医に相談してください。
注意!:インフルエンザにかかった子供や未成年者にアスピリンを与えないでください!ライ(Reye)症候群と呼ばれる、稀ですが非常に重篤な合併症が起こりえます(訳注:いわゆる「インフルエンザ脳症」とよばれているものです。下記のように、アセトアミノフェンとイブプロフェン以外の解熱鎮痛剤(以下NSAID)によっても起きるとされています。以前に処方を受けた解熱薬・鎮痛薬を安易に与えないでください。)
・ 薬局・ドラッグストア・通信販売などで処方箋なしに購入した風邪薬・感冒薬の成分にアスピリンが含まれていないか確認してください。
・ インフルエンザにかかった未成年者は、アスピリンやNSAIDを含まない処方は服用して構いません。アセトアミノフェン(商品名:アンヒバ、カロナール、ピリナジンなど)、イブプロフェン(イブ、ナロンエース、ブルフェンなど)が症状改善のために使えます。
・ 4歳未満の小児には、医師と相談せずに市販薬を服用させないでください。
・ インフルエンザ症状のある2歳未満の小児に一番安全にできるケアは、加湿器と吸飲バルブ(訳注:薬局などで廉価な鼻吸い器を市販しています)です。鼻にたまったはなみずを除去するのに役立ちます。
・ 発熱と痛みはアセトアミノフェンまたはイブプロフェンで対処できます。
・ 市販の感冒薬で咳や鼻づまりなどの症状を改善することができる場合がありますが、だからといってインフルエンザをヒトにうつしにくくなるわけではないということを知っていてください。
・ 既に服用している処方にアセトアミノフェンやイブプロフェンが含まれていないか確認してください。倍量を飲んではいけません!腎臓病があるヒトや胃が悪いヒトは服用前に主治医に確認してください。
・ インフルエンザと直接関係ない処方箋薬もしくは市販薬を服用している方がインフルエンザ関連の服薬を希望される場合は、服用前に主治医やかかりつけ薬剤師といっしょにすべての薬の内容をチェックしてください。
緊急の医療的対処を要する警告症状
家庭で介護を受けている方に以下の症状がみられたら即座に発熱外来に連絡して診察を受けてください。
・ 呼吸困難、胸の痛み
・ くちびるが紫色もしくは青色に変色した=チアノーゼが出現した
・ 嘔吐をくりかえし、水分を口から取れない
・ 脱水の徴候がある:例えば立ち上がったときにめまいを感じる(起立性低血圧)、尿が出ていない、(幼児の場合)泣いても涙が出てこない
・ ひきつけを起こしている(制御できないてんかん発作)
・ 普段にくらべて反応が悪い、または興奮・混乱している
家庭内でのインフルエンザの広がりを減らす為の手順
:家族内でインフルエンザにかかった方のお世話をするときに、あなた自身をそしてまだインフルエンザにかかっていない方を守るため最も大事なことは;
・ インフルエンザにかかったヒトを他の人達(特にインフルエンザ重症化の危険が高い人達)からなるべく遠ざけましょう(下記「患者の配置」参照)。
・ 患者に、咳をするときには手で口と鼻をおおうこと、手を石けんと水またはアルコール入りのすり込み式洗浄液で頻繁に洗うこと、特に咳をしたり鼻をかんだりしたらすぐに手を洗うよう指導しましょう。
・ 家族・同居者全員に手を石けんと水またはアルコール入りのすり込み式洗浄液で頻繁に洗うよう指導しましょう。小児にはこのことを繰り返し教えたり手洗いを手伝ってあげたりすることが必要かもしれません。
・ 感染者と接触したヒト(特に接触したヒトが妊婦であるかまたは慢性疾患を持っている場合)に抗ウィルス薬の服用が必要かどうか主治医にたずねましょう。
・ あなた自身がインフルエンザ重症化の危険が高い場合、インフルエンザにかかった同居者との濃厚接触(約2m(訳注:原文ではwithin 6 feet))を避けるようにしてください。濃厚接触が避けられない場合はマスクの着用を検討してください。乳児は感染者がケアするべきではありません。
患者の屋内配置
・ 病人を家人が共用する場所から離れた部屋に移動する(たとえば、風呂場がある客人用寝室などが望ましい)。患者の部屋はドアを閉めておく。
・ インフルエンザ症状があるヒトは発熱がおさまってから少なくとも24時間経つまで、医学的処置を受けるなどの必要時以外は自宅にとどまり、他人との接触をなるべく避けるべき(たとえば旅行を控えるなど)である。これは他人に感染を広げないためである。小児、特に乳幼児ではヒトにうつし得る期間がもう少し長いかもしれない。
・ 病人が家を離れなければならない場合(たとえば医療的ケアを受けに行く場合)、病人は、もしあればサージカル・マスク(訳注:軽く鼻にフィットできて鼻と口を広くおおうマスク)を着用し、咳や鼻かみをする場合に口と鼻を手でおおうべきである。
・ 家族が共用する場所で病人が他の人のそばにいなければならない場合は、サージカル・マスクを着用させる。
・ 可能であれば、病人は別個の風呂場を使用する。その風呂場は毎日家庭用消毒液(下記参照)で掃除する。
他の家族を感染から守りましょう
・ 病人は介護者以外のヒトを部屋に入れないこと。電話で連絡を取る方が安全である。
・ 可能であれば、介護者は大人一名に限る。インフルエンザ重症化の危険が高い人は極力介護者にしない。
・ あなた自身がインフルエンザ重症化の危険が高い場合、インフルエンザにかかった同居者との濃厚接触(約2m)を避ける。濃厚接触が避けられない場合はマスクの着用を考える。
・ 妊しんしている女性が病人を介護することを避ける(妊婦はインフルエンザの合併症に罹患する=重症化する危険が高い。妊娠中は免疫能力が低下している。)。
・ 病人が乳児やその他の重症化の危険が高い人たちを世話することは避ける。
・ 家屋内にいるすべての人は、病人や病人の部屋・風呂場に接触するたびに、手を石けんと水またはアルコール入りのすり込み式洗浄液で頻繁に洗う。
・ 手を洗った後手を乾かすときには、紙タオルを使うか、家族ひとりひとりに専用の布タオルを振り分けて共用しないようにする。家族毎に違った色のタオルを使うと間違いを避けやすい。
・ 可能ならば、共用する場所の換気を良好に保つ工夫をする(たとえば、居間・キッチン・風呂場などの窓を開けたままにしておく、など)。
・ 抗ウィルス薬が家庭内での感染拡大に有効かも知れません。家族が抗ウィルス薬を服用すべきかどうか主治医に確認しましょう。
あなたが介護者だったら
・ 患者と顔を向け合うことを避けましょう。
・ 小さい幼児を抱くときは、顎をあなたの肩にのせて、幼児が咳をしてもあなたの顔にかからないようにしましょう。
・ 患者に触れたり、使用済みのティッシュや寝具に触れたりした後は、手を石けんと水またはアルコール入りのすり込み式洗浄液で洗いましょう。
・ 介護者のインフルエンザ感染予防のために抗ウィルス薬を服用するかどうか、主治医と相談しましょう。
・ あなた自身がインフルエンザ重症化の危険が高い場合は、可能なら介護を担当しないでください。
・ あなた自身がインフルエンザ重症化の危険が高い場合、インフルエンザにかかった同居者との濃厚接触(約2m(訳注:原文ではwithin 6 feet))を避けるようにしてください。可能であれば、危険が高くない人を主介護者に指名してください。濃厚接触が避けられない場合はマスクの着用を検討してください。
・ あなた自身そしてご家族にインフルエンザの症状が出てこないか注意して、もし症状が現れたら、電話相談で保健所か主治医に連絡しましょう。
(滋賀県では、新型インフルエンザ相談窓口が滋賀県庁健康推進課(平日午前8時30分から午後5時15分まで:電話077−528−4983、ファクス077−528−4857)、長浜保健所(平日午前8時30分から午後5時15分まで:電話0749−65−6660、ファクス0749−63−2989)に開設されています。上記以外でも音声テープで別の連絡先案内があります)
マスクの使用
・ 患者との濃厚な接触(約2m以内)をできるだけ避けましょう。
・ 患者と濃厚な接触を持たなければならない場合(たとえば病気の乳児を抱くなど)、接触をできるだけ短時間にとどめ、可能ならサージカル・マスクを使い捨てで使用する。
・ N95マスクは、顔面にぴったりあわせることで、マスクの隙間から入りえる小さな粒子をフィルターすることができるが、その分サージカル・マスクと比べて長時間の呼吸を行うことが難しい。
・ 噴霧吸入器や吸入器で治療を受けている患者のケアをする場合は、医師の指示の元にN95マスクを着用する。これらの治療は、できる限り共用する場所から離れた部屋で行う。
・ サージカル・マスクやN95マスクは、他の物や人に接触させないように使用後は普通のゴミ箱にすぐ捨てること。
・ サージカル・マスクやN95マスクは、できる限り再使用を避ける。再使用が可能な布製マスクの場合は、家庭用洗剤を用いて高熱乾燥機で乾かす。
・ サージカル・マスクやN95マスクを脱いだ後は、手を石けんと水またはアルコール入りのすり込み式洗浄液で洗いましょう。
サージカル・マスク N95マスク
家具の掃除、洗濯、ゴミの処分
・ 患者が使ったティッシュペーパーなどの使い捨て製品はゴミ箱に捨てましょう。ティッシュなどの捨てたモノに触れたらすぐに手を洗いましょう。
・ 家具の表面(特にベッド脇のテーブル、風呂場、子供のオモチャ)を家庭用消毒液(能書通りの使用法で)で拭いて清潔に保ちましょう。(訳注:消毒液を直接テーブルなどにスプレーすることは避けましょう。ウィルスを含んだたん・はなみずが空気中に飛散する可能性があります。)
・ 患者が使ったリネン、食器、皿は別々に洗う必要はありませんが、十分に洗わずに他の人が使ってはいけません。何よりもしっかりと洗うことが大事です。
・ リネン(タオルやシーツなど)は、家庭用洗剤で洗い、乾燥機で乾燥させてください。リネンからあなたが感染することを防ぐために、洗濯していないリネンを抱きかかえないようにしてください。汚れた洗濯物に触れたらすぐに石けんと水またはアルコール入りのすり込み式洗浄液で手を洗いましょう。
・ 食器は食器洗い機か手で、せっけんと水を使って洗いましょう。
(以下は我が国の有用と思われる情報源を下に示します。ご参考ください。)
厚生労働省新型インフルエンザ
:一般市民向けの最新情報が日々更新されています。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
国立感染症研究所感染症情報センター<新型インフルエンザ(A/H1N1)>
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
滋賀県新型インフルエンザに関する情報
http://www.pref.shiga.jp/e/kenko-t/butainfluenza.html
滋賀県感染症情報センター
http://www.pref.shiga.jp/e/ef45/kansen-c/
2009年10月26日月曜日
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