抗コリン作用
鎮けい剤/アトロピン系/鎮痙剤ーー
【働き】
内臓の平滑筋のけいれんを抑えたり、胃酸の分泌を抑える作用があります。
胃炎や下痢、胆管炎、胆石などによる腹痛に広く用いられています。
膀胱や子宮の平滑筋にも作用しますので、尿路結石症や月経困難症にも有効です。
【薬理】
胃腸など消化器系臓器の運動は、副交感神経の命令によって亢進します。
この神経の働きはアセチルコリンという神経伝達物質により強まります。
このお薬は、アセチルコリンをおさえることで、副交感神経の刺激を弱めます(抗コリン作用)。
その結果として、胃腸や胆管の異常な運動(けいれん)がおさえられ、痛みがやわらぎます。
【禁忌】
出血性大腸炎 〔腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそれがある。〕
緑内障 〔眼内圧を高め、症状を悪化させることがある。〕
前立腺肥大 〔更に尿を出にくくすることがある。〕
重篤心疾患 〔心拍数を増加させ、症状を悪化させるおそれがある。〕
麻痺性イレウス 〔消化管運動を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。〕
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かわりにグルカゴンの筋肉注射を行うことがあります。それぞれに副作用があり,抗コリン剤は動悸や高血圧,グルカゴンは血糖値の異常を生じる可能性があります。総じて,グルカゴンの方が,持続時間が短く安全ですが,高価であることが欠点です。健康診断では,副作用の問題等もあり,これらの薬剤を使用せずに検査を行うことの方が多いようです
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