2009年8月14日金曜日

小児呼吸器感染症 ガイドラインから

■小児呼吸器感染症 ●検査
・抗原検査 
  直接検出法
       酵素免疫法 EIA
       蛍光抗体法 FA 
       サザンブロット
  簡易検査法 
       酵素免疫法 EIA
・抗体検査
  抗体測定法
      補体結合法(CF)
      酵素免疫法 EIA
      蛍光抗体法 FA 
      ウエスタンブロット(WB)
●原因微生物の分布
・0~1歳
  細菌性41%
  マイコプラズマ1.8%
  トラコーマ・クラミジア 8.9%
  ウイルス性23%
・1~2歳
・2~6歳
・6歳以上
  細菌性8%
  マイコプラズマ62%
  トラコーマ・クラミジア 8.9%
   ウイルス性6%
  マイコプラズマ+ウイルス性2%
●A群溶連菌による咽頭・扁桃炎の抗菌薬療法
・1st Choice
  バイシリンG
  アモキシシリン
  セフカペン ピボキシル
  セフテラム ピボキシル
<PC系が基本的には第一選択である>
・2PCアレルギーのある場合
  エリスロマイシン 40mg/kg 分2~4 10日
  クラリスロマイシン
  アジスロマイシン 10mg・kg・日 分1 3日(除菌率が落ちるとの報告がある)
  

2009年8月13日木曜日

薬剤 アバスチン

ァバスチン 抗がん剤 VEGF阻害剤
VEGF 創傷治癒の過程のうち、ニクゲ形成が促進される増殖期に生じる血管新生に関与している。
腹腔内の炎症と、VEGF阻害に伴う創傷治癒過程が相互に影響している可能性がある。
消化管内視鏡施行後、3か月はあける。

2009年8月10日月曜日

小児 Duchenne型 筋ジストロフィー ネルソン小児科

・筋ジストロフィーの4つの必須基準
①原発性ミオパチー
②遺伝的基盤がある
③経過は進行性
④筋繊維の変性と壊死がある
代謝性ミオパチーの中には筋ジスの定義を満たすものがあるが、伝統的に別に取り扱っている。
一例:筋カルニチン欠乏症 
逆に化学的異常がきちんと定義されたら、すべての筋ジスは代謝性に分類される可能性がある
・筋ジスは互いに関連ない疾患群である ★
<Duchenne型筋ジストロフィ>
疫学
・アメリカで男児3600人に一人
もっとも頻度の高い遺伝性神経筋疾患
・ひ腹筋の仮性肥大、進行性の筋力低下、知能障害、筋繊維における結合織増加★
成長は最初1年は正常 2年まで同じように扱われている
・首のすわりが遅い、
2年目 起立時腰椎前傾姿勢。
GOWERS兆候は3歳から始まり、5,6歳まで。
・一二歳までは歩くことができる
関節拘縮はメリットもあるのであえてはopeしないこともある。
身体所見)
ひ腹筋、舌の仮性肥大、(線維の肥大、脂肪沈着、コラーゲンの増殖) 大腿筋の委縮  
膝蓋腱反射は低下する
IQ70未満は20~30%に過ぎないが、すべての患児に知能障害を生じる
学習障害を大半に認めるが、補習で普通学級でやっていくことも可能である。
知能障害の強い患児も少数存在するが、筋症状とは関係ない。
てんかんの頻度は、一般小児に比べやや高い。
通常、18歳ほどで死亡する。呼吸不全、心不全、肺炎、誤嚥、気道閉そく。
診断)ジストロフィン欠乏・欠損を示す
血液PCRで診断できれば、筋生検は保留してもよい。
家族内で初めての発症の場合は、筋生検を考慮する。
遺伝)
患児の30%が新たな突然変異によるもの
女性保因者は全く症状がないか、ごく軽度。Turner症候群女性でXp21遺伝子欠損が生じた場合は発症する。
無症候性保因者の80%でCK上昇がある。(数百から数千 8~12歳でピーク)
妊娠W11でも検出→W12週で出生前診断が可能
二次性に減少するジストログリカンも正常な脳の発達に必要。
治療)
ちりょうほうもなければ、進行を遅らせる方法もない。
心不全に対しては早期はジゴキシンが有効。
車いすせいかつのため、骨訴訟をさけるため、カルシウム摂取が必要。フッ素添加も。
うつ状態もあり、食べ過ぎて、太りがち。
理学療法はほとんど役立たない。(日常生活に筋力すべてをつかっていて、運動により筋力を強化することはできない)

2009年8月4日火曜日

糖尿病と高尿酸血症 Up

Causes of secondary hyperuricemia due to decreased renal clearance
Clinical disorders
Chronic renal insufficiency of any form
Lead nephropathy (saturnine gout)
Effective volume depletion (eg, fluid losses, heart failure)
Diabetic or starvation ketoacidosis
Lactic acidosis
Preeclampsia
Obesity
Hyperparathyroidism
Hypothyroidism
Sarcoidosis
Chronic beryllium disease
Familial juvenile hyperuricemic nephropathy (FJHN)
Medullary cystic kidney disease (MCKD)
Glomerulocystic kidney disease
Drug- or diet-induced
Diuretics (thiazides and loop diuretics)
Cyclosporine and tacrolimus
Low dose salicylates
Ethambutol
Pyrazinamide
Ethanol
Levodopa
Methoxyflurane
Laxative abuse (alkalosis)
Salt restriction

________________________________

糖尿病と血清尿酸


 検診などで「尿酸値が少し高いですよ」などといわれた方も多いのではないでしょうか。

尿酸とは痛風の元になる物質です。肥満があると、血液中の尿酸値が高めになることは古 くから知られていました。

また、糖尿病の教科書には「糖尿病では初期に尿酸値が高く、ある程度血糖値が高くなってくると、 尿酸値は下がり、さらに腎障害の合併が加わるとまた尿酸値が上がってくる」という記載があります。

これは、糖尿病を発症する人は肥満の人が多いため、尿酸値が高く、 尿糖がどんどん出てくる状態では尿酸が尿中に排泄され血液中の尿酸値が下がる、 そして腎臓の合併症が出てくると尿酸の排泄障害が加わり再度血液中の尿酸値が上昇してくる、 ということを表しているものであると理解されていました。

 しかし、現在では尿酸糖尿病はもっと複雑な関係があることがわかっています。さら に、高尿酸血症と心・脳血管障害、動脈硬化、インスリン抵抗性などとの関係についても 研究が進んできています。

尿酸血症が直接的な血管障害(動脈硬化)の危険因子であることを示唆する研究も出てきています。 動脈硬化を促進するであろうと考えられる因子は単独で存在することは少なく、 たいていは複数の因子がまとめて存在します。 従って、どの因子がどのように悪さをするのかを特定するのは大変難しいことです。

 以前は、インスリン抵抗性、耐糖能異常、高インスリン血症、高VLDL-TG血症、低HDL 血症、高血圧など、動脈硬化を促進する因子は集積しやすく、これを「シンドロームX(X 症候群)」と呼んでいました。最近ではこれに、高尿酸血症や、その他の因子を加えて「シ ンドロームXプラス」などと呼ぶことがあります。

 いろいろ難しい理屈はあるのですが、高尿酸血症がある場合は、それだけではなく他に もいろいろな問題を有していることがあるので注意を要します。


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右室梗塞時の注意点 右心電図をとる ニトロは禁止

3)右室梗塞の患者 〔血圧低下によりショックを起こすことがある。〕右室梗塞は右心不全の症状を示すが、左房圧、肺動脈楔入圧の上昇はあまり認められず肺うっ血像を示さないため、本剤投与により心拍出量が低下し、心原性ショックを引き起こす可能性がある。

右室梗塞(right ventricular infarction)について】 冠動脈の閉塞により、左室ではなく、右室側の心筋が壊死すること。 下壁閉塞のある症例のうち、約1/3に合併すると言われている。 <症状> 頸静脈怒張,Kussmaul徴候,四肢冷感,血圧低下などの右心不全所見。 *kussmaul徴候というのは怒張した頸静脈が深吸気により更に増強することで、正常例では吸気時に胸腔内圧が低下するために静脈圧が低下するが,右室梗塞例では右室拡張不全による右室流入障害のために静脈圧が上昇してしまうため、出現する。 胸部X線写真:肺鬱血はないか,あっても軽いことが特徴。 <診断> 心エコーにて右室の壁運動低下、または右室拡大がみられる ・右側胸部誘導心電図にてV3r,V4rで1mm以上のST上昇、または異常Q波を認める ・RAP≧10mmHg ・RAP≧PCWP

<合併症> 房室ブロック (右冠状動脈閉塞による房室結節への血流不全) 右室だけの梗塞があっても、心機能への影響は少ない。(およそ5%くらいの低下) しかし、術後管理する上で、 「どうもCVPが高めじゃないと(ボリュームがないと)血圧が維持できないなあ」 なんて時は右室梗塞を疑う。 <禁忌> 右室梗塞時はそれ自体の収縮力が低下しているので、ある程度「張った状態」(=前負荷が高い状態)でなければ心拍出量を維持できない。そのため、「ニトロール」「ミリスロール(ミオコール)」(=主に静脈を拡張することで『前負荷』を減少させ、血圧低下させる)、また利尿剤などの使用は前負荷を軽減させ、心拍出量の低下につながり、ショック状態を引き起こすことにつながる可能性があるため、禁忌となっている。

Turner症候群 ホルモン治療で改善する

Turner症候群について 染色体異常:XO 身体的特徴: ・身長が低い ・2次性徴がない ・外反肘(上肢を体幹に付けると、肘から遠位が外転位になる) ・翼状頚(首の周りに皮膚のたるみがある) ・背中側の髪の生え際が低い   治療 ・成長ホルモン  ターナー女性の平均身長は約138cmで、治療を受けた人の平均身長は約145cm ・女性ホルモン  12-14歳頃から内服薬を開始します。  通常の錠剤の1/10錠の少量から始め、段階的に増量します。  増量していくにつれ、胸も膨らみ月経も始まります。  月経がみられたら、もう1種類の薬をくわえ2種類に  一般の女性と同じ性周期にもっていく ____________________________ http://www.health.ne.jp/library/5000/w5000536.html ターナー症候群ってどんな体質?どのような症状があるの? このページでは、「ターナー症候群」について、専門医師の監修(かんしゅう)のもと詳しくお伝えしています。 お子さんがターナー症候群と診断されて不安になっていらっしゃる親御(おやご)さんや、自分の体質について詳しくしりたいというご本人が、症状(しょうじょう)について正しい知識(ちしき) を持っていただければと願っております。 ターナー症候群とは? 「症候群」という言葉は同じ原因により、同時に発生する特徴や症状を総称したものです。ヘンリー・ターナー博士は、身長が低い、性的発達がない、外反肘(腕が肘のところでわずかに外側に向いている)、翼状頚(首の周りに皮膚のたるみがある)、背中側の髪の生え際が低い女子の特徴をひとつの症候群として捉えました。彼は1938年にこのような特徴をもつ7人の女子について論文を発表しました。このような症状の原因については不明でしたが、これらの女子に似通った点があることに気づき、他の医師に注意するように呼びかけました。そして、このような特徴はターナー症候群として知られるようになりました。 それから21年後、フォード博士はターナー症候群の原因が性染色体の欠失であることを突き止めました。殆どのターナー女性は一方のX染色体がすべてまたは部分的に欠けていることを発見し、この染色体の欠失がターナー女性にみられる身体的特徴の原因ではないかと考えました。 ターナー症候群は遺伝子に問題があるものの中では比較的よくみられるものの一つで、1,000~2,000人(女子)にひとりの割合です。幸い、ほとんどのターナー女性は健康で幸福な人生を送ることが期待できます。 この欠失は、精子と卵子が受精する時に、あるいは受精卵が分裂する初期の段階でおこる突然変異によるもので、兄弟姉妹には影響しません。例外的にはお母さんがターナー症候群で自然に妊娠し、出産された場合は兄弟姉妹でもあり得ます。ターナー症候群の胎児は約95%が自然流産してしまいます。生まれてきたターナー女性は選ばれた人たちです。誇りを持って育ててください。またご本人も自信をもって生きてください。※日本イーライリリー出版、「ターナー症候群 ご家族へのガイド」より一部引用させていただきました。 ターナー症候群について ターナー症候群にはいくつかの共通する身体的症状があります。低身長、二次性徴が自然におきないことなどです。しかしこれらは医学的ケアによって対処することができます。また、ほかにも気をつけておきたいことがありますので、以下に簡単に述べます。 成長ホルモン 低身長については、成長ホルモン治療が有効なことが知られています。わが国で治療を受けていなかったターナー女性の平均身長は約138cmで、現在、治療を受けた人の平均身長は約145cmです。150cmを超える人もでてきました。自宅で皮下注射を行ないますが、針は細くて短いため痛みは殆どありません。安全な薬で副作用も殆どありません。大腿骨の骨頭がずれる大腿骨頭すべり症があるといわれていますが、たいへん稀なことです。 女性ホルモン ターナー女性では20%には自然に思春期が発来しますが、80%の人では、思春期の発来がみられず、女性ホルモン治療が必要です。12-14歳頃から内服薬を開始します。通常の錠剤の1/10錠の少量から始め、段階的に増量します。増量していくにつれ、胸も膨らみ月経も始まります。月経がみられたら、もう1種類の薬をくわえ2種類の薬により、一般の女性と同じ性周期になるようにします。 合併症について もっとも多い合併症は耳鼻科疾患です。中耳炎になりやすく、根気強く耳鼻科的治療を行なうことが必要です。難聴を伴うこともありますので、注意が必要です。 約20%の人に先天性循環器疾患を伴います。診断がついたとき、心臓の超音波検査で先天性心疾患がないかどうかみてもらう必要があります。もしなければ、次いで16-18歳頃、超音波、またはMRIを検査して、大動脈の起始部の拡張がないかどうか調べます。大動脈瘤の解離により命に関わることがあり、数年に一度フォローすることが大切です。 成人では、肥満、糖尿病、甲状腺疾患、骨粗しょう症についての注意も必要です。 知的面について 一般的にはターナー女性は知的には正常です。学歴は一般の女性よりも高いというデーターもあります。しかし、算数が苦手、とくに図形の問題が苦手、体育が苦手ということはよく聞きます。まじめな性格の人が多く、ゆっくり時間をかければ、理解できるようになります。一部の人では知的障害を伴うこともあります。

低身長の精査方法 GHとIGF-I

<成長障害の分類> 環境因子> ・栄養摂取不足 ・吸収障害 ・DM ・VItD抵抗性くる病 ・中枢神経性 ・慢性腎疾患 ホルモン異常> ・GH欠乏 ・甲状腺H欠乏 ・グルココルチコイド過剰★ ・体質性成長遅延 ・愛情遮断症候群 ・GH抵抗性症候群 <フローチャート> 骨年齢 遅延=GH分泌能 正常→思春期遅発症                                   低下→下垂体性低身長、甲状腺機能低下 一般検査→内科臓器疾患 遺伝歴→胎生・出生異常→染色体検査→正常=先天性奇形症候群                        胎内感染                   異常→染色体異常 ________________ GH:日内変動する IGF-I(ソマトメジン): 血中濃度はGHの総分泌量を反映。              GHと異なり日内変動はないので、  年齢、性別によって基準値から、成長障害のスクリーニングが可能 __________ ●身長体重から、身長SDスコアを算出→ー2SDよりも低いと成長障害と判定 ●病歴:骨盤位分娩、仮死などの周産期異常      二次性徴      dysmorphic Features(Turner:外反肘、翼状頸、襟足の低下)                    (GHD:顔貌の幼稚さ 軽度肥満) ●一般採血、尿検査=臓器異常 ●内分泌  IGFーⅠ、IGFBP-3、甲状腺ホルモン(fT4、TSH)、  尿中GH低   http://74.125.153.132/search?q=cache:XiMBzjIlKcAJ:www.acromegaly.jp/inspect/igf.html+IGF-I+%E5%9F%BA%E6%BA%96%E5%80%A4+GH&cd=1&hl=ja&ct=clnk IGF-Iは,GHの作用により肝臓で産生されるホルモンで,その血中濃度はGHの総分泌量を反映します。GHと異なり日内変動はありませんが,年齢や性別によって変動がみられ,一般的には小児期では低値を示し,徐々に増加して思春期に最大となり,以降,加齢とともに減少していきます。したがって,血中IGF-I値を評価する際には,健常人の年齢,性別基準値と照らし合わせて評価する必要があります。 血中IGF-Iの基準値[第一ラジオアイソトープ研究所のIGF-I(ソマトメジンC)IRMA「第一」キットを用いた測定値] 年齢(歳) IGF-I 値(ng/mL) 男 性 女 性 平均 -1.96 SD~+1.96 SD 平均 -1.96 SD~+1.96 SD 0 69 18~150 69 12~174 1~2 68 11~172 113 37~229 3~4 86 29~173 114 35~238 5~6 124 64~203 141 74~230 7~8 168 50~356 235 95~437 9~10 217 87~405 231 60~514 11~12 291 115~545 428 206~731 13~14 391 178~685 462 216~798 15~16 410 287~555 376 262~510 17~19 347 219~509 391 264~542 20~29 202 85~369 234 119~389 30~39 169 67~318 171 73~311 40~49 131 41~272 139 46~282 50~59 125 59~215 126 37~266 60~69 124 42~250 84 37~150 70 以上 137 75~218 106 38~207 福田いずみ, 肥塚直美. 2. GH 分泌不全性低身長症(D. 検査各論). 最新内分泌検査マニュアル(高野加寿恵 監修), 日本医事新報社, 東京, 2002, p.28. 血中 IGF-I 測定時の留意点 ・ IGF-I は肝臓で産生され,その血中濃度は GH の総分泌量を反映します ・ 血中 IGF-I 値は年齢や性別によって変動します ・ 血中 IGF-I 値の評価にあたっては,健常人の年齢,性別基準値と照らし合わせる必要があります

2009年8月3日月曜日

 Levine分類

 Levine分類 
Ⅲ普通 Ⅱよわい Ⅰすごく弱い
      Ⅳつよい Ⅴすごく強い
Ⅵ聴診器なしでも聞こえる _____________________ Ⅰ.微弱な雑音で、注意深い聴音でのみ聴取できるもの。聴音持続の確認が必要である。 Ⅱ.聴診器を当てた途端に聴くことが出来るが、弱い雑音 Ⅲ.中等度の雑音で、明瞭に聴取できる。 Ⅳ.III度とは異なり、耳に近く聞こえる強い雑音。 Ⅴ.聴診器を胸壁から離すと聞こえないが、聴診器で聴く最も強い雑音。 Ⅵ.遠隔雑音で、聴診器無しでも聴くことが出来る。

2009年8月2日日曜日

心房細動の治療 まとめ  (ACLS、治療学 WEB座談会など)090802
ACLS
   →Af
   (→AF)
   (→多源性心房頻拍AT)
    ≫(相考慮)
    ≫RateControl(ジルチアゼム、βBlocker)
__________
<適応>
★緊急除細動が必要な場合
・不安定な場合、重篤な症状がある場合
肺水腫を伴う心不全,
血行動態がきわめて不安定な状態,
急性心筋梗塞や不安定狭心症を伴う場合
★原則として除細動
2 日以内であれば原則として除細動
(頻脈による動悸などの随伴症状が強い場合にはまずレートコントロールを行い,それのあと除細動を考慮する)
(症状が強い場合は,患者の訴える発作性心房細動の発症時期はかなり正確である可能性が高く,2 日以内であれば血栓の心配は少ないという自信が持て,除細動という選択になる)
★緊急除細動をしない場合
原則として 2 日以上持続している場合
あるいは発症時期が不明な心房細動
→まずレートコントロールを
(☆発症時期が不明な患者を除いて,なるべく抗凝固療法を行い除細動をする方針です。その場合,抗凝固療法のワルファリンが効くまで時間がかかりますので,その間はやはりレートコントロールしているの じゃあ紹介しないといけない??)
<レートコントロールの目安>
レートコントロールに関してはいまのところガイドラインはなく,明確はない。
目的は,QOL の向上と頻拍誘発性心筋症の予防。 
頻拍誘発性心筋症の予防:心拍数が通常の 50%増加が 6 週間以上続いた場合起きやすい。
普通心拍数はだいたい 1 日 10 万拍 毎分 70 が目標。12 万~13 万はOK。 15 万くらいだとなり得る。
外来心拍数は目安。ホルター24H心電図で評価をする。
<薬剤>AHA(American Heart Association)のガイドライ
第 1 選択は  Ca 拮抗薬となっています。
第2 選択  βブロッカー:運動耐容能を落としてしまう。
→基礎心疾患がなければ Ca 拮抗薬を 1 番目に,
 それでコントロールができなければβブロッカーを併用します。少量ずつ使用する。 
心不全患者:いずれも使えない=ジギタリス使用。
  
(ジギタリス単独では運動時のレートコントロールはほとんどできないことが明らかになった。)
<CaBlocker 使用例>
塩酸ジルチアゼム(ヘルベッサー®)。血圧が低下します。
塩酸ベラパミル(ワソラン®)は 3 回飲まなければいけないのでヘルベッサーのがお勧め?
→特に lone Af の場合はもともと血圧の低い場合があるので,
  ワソラン+ジギタリスくらいで,1日12 万発くらいになってもそれでよしと考える
睡眠中の long RR (1~2秒)によってどんなデメリットを被るかというと,それほどないのではないかと思います。起き上がればある程度心拍数は上がりますので,そういうかたちで治療しています。
<アブレーション>
接合部アブレーション
器質的心疾患のある症例で,心不全のコントロールがなかなかつきにくく,心拍数が病態にかなり影響している症例
______________________
今回の症例では、80歳女性 ちょうど48H前ぐらいに失神したエピソードはあるがOnesetは不明。
HR110ぐらいで、BP90~100と経度低下。気分不快などの症状もなし。
心電図上 虚血性変化なし 心エコーで弁膜症MR2度ぐらい  血栓なし。
→やや血圧低下しているも、不安定というほどではない。歩行も可能なので、安定しているAfと考えた。
→治療。発症して48H以内であれば、除細動も適応範囲であるが、症状がはっきりしておらず同定不能。
→RateControlが適応。既往がいろいろあったと思う。現在心不全兆候はないが、
    ・ヘルベッサー 血圧がさらに下がる可能性があるため 不適?
・ワソラン  適応外でなければ良いかも。
・ワソランとジゴキシンの併用がよいのかも。
→循環器の先生がERでルートをとって、ジギタリスsIVを使用してくれました。それ以降の処方は来週確認します。

2009年8月1日土曜日

ACLS 頻脈のアルゴリズム

ACLS 頻脈のアルゴリズム 090802
____________
●HR
洞性頻脈:100~130が多い
心拍150以上で、症候性となること多い。心拍数に比例する。
基礎疾患があると、より低い心拍数で症状をきたす。
●AFではHR150となること多い。★
●不安定の症状:意識障害、失神、持続する胸部不快、息切れ
●モニターのパッドの貼る位置:右肩:白 肋骨:赤 左肩(残りの色)
●毎回Syncを押さないと、非同期に戻る なぜなら突然VFになったときに除細動できるように
●ショックの適応
<同期下ショック> ★不安定なリエントリー性SVT、VTには同期下ショックが最適
・脈拍のある 不安定な 頻脈 (不安定なVT
・症候の安定している頻脈(?安定 広いQRS 規則的 頻脈=安定VT のときの待機的CV)
<非同期>
・脈拍がない(無脈性)
・重度ショック、多形性VT=心停止前の状態
・不安定な VTで太字 単形性か多形性か不確か
●単相性同期下ショックの例
Af:100~200J、300J、 360J ★(同期できるの?)
安定している単相性VT:    100J 200J 300J 360J
その他のSVT,AF:    50J、100J、200J 300J 360J
多形性VTで不安定:VFとして高エネルギー量のショック (? 非同期だよね?)
____________
・ABCチェックして
・OM→I :OMを行う、改善なければ、安定・不安定に分けてIVルートキープ
◎不安定のとき 『不安定のときは、たいていHR150以上ある。12誘導取る前に、同期下CV
  ≫ただちに同期下CV(4) 
  ≫意識ある時は鎮痛薬
  ≫(相考慮)
  →無脈性心停止が生じた場合
   ≫【無脈性心停止のアルゴリズムへ】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(不安定で 広いQRS 頻拍=VTでないと証明されるまではVTとみなす)
◆不安定で 規則的 均一な 広いQRS=単形性VT
 (不安定=不安定だとしても、脈拍がある場合) なので、VTとしてCVを考慮する)
  ≫同期下CV 100J →200J→300J→360J
◆不安定で 多形性VT=VFとみなす
 『不安定で 規則的 非均一 広いQRS』
  ≫高エネルギー 非同期下 ショック
◇不安定で 単形性か多形性か不確かな場合
  ≫高エネルギー 非同期下 ショック
                  『心臓の再分極中に低エネルギー量ショックを行うとVF誘発するから』
■不安定 狭いQRS のSVT
  ≫同期下 CV 
  ≫準備中にアデノシン
❖Af 単相性波形で100~200J 二相性で100~120J
❖AF、SVT 単相性 50~100J 
◎安定のとき
・QRS波形:広い
 ●規則的
   →心室頻拍VT または
   →不確定な心リズム
    ≫アミオダロン150mgを10分かけてIV 反復投与
    ≫待機的同期下CV
   →変行伝導を伴う上室頻拍SVT
    ≫アデノシン投与
    ≫【7へ】    
 ●不規則
   →変行伝導のあるAf
    ≫不規則な狭いQRS頻拍を参照【11へ】【=Af など≫RateControl】
   →WPWのAf
    ≫(相推奨)
    ≫房室結節遮断薬(アデノシン、ジゴキシン、ジルチアぜム、ベラパミル)
    ≫抗不整脈薬(アミオダロン150mg 10分で)
   →再発性多形性心室頻拍VT
    ≫(相)
   →TdP
    ≫マグネシウム投与1~2gを5~60分投与
・QRS波形 狭い(0.12s以下)
 ●規則的
    ≫迷走神経反射
    ≫アデノシン6mg急速IV、12mg2回まで
 (転換)
   →リエントリー性SVT
    ≫再発を監視
    ≫再発時はアデノシンまたは、長時間作動型房室結節切断薬(ジルチアゼム、βBlocker)
 (転換しない)
   →AF
   →異所性AT
   →接合部頻拍
    ≫RateControl(ジルチアゼム、βBlocker)
    ≫基礎疾患治療
    ≫(相考慮)
 ●不規則 
   →Af
   (→AF)
   (→多源性心房頻拍AT)
    ≫(相考慮)
    ≫RateControl(ジルチアゼム、βBlocker)
___________
★薬剤について
RateControl
・ジルチアゼム=ヘルベッサー (CaBlocker)
            ワソラン=ベラパミル (CaBlocker)
・βBlocker=
______________________________________________________________________
090801 Edi
●HR
洞性頻脈:100~130が多い
心拍150以上で、症候性となること多い。心拍数に比例する。
基礎疾患があると、より低い心拍数で症状をきたす。
●AFではHR150となること多い。★
●不安定の症状:意識障害、失神、持続する胸部不快、息切れ
●モニターのパッドの貼る位置:右肩:白 肋骨:赤 左肩(残りの色)
●毎回Syncを押さないと、非同期に戻る なぜなら突然VFになったときに除細動できるように
●ショックの適応
<同期下ショック> ★不安定なリエントリー性SVT、VTには同期下ショックが最適
・脈拍のある 不安定な 頻脈 (不安定なVT
・症候の安定している頻脈(?安定 広いQRS 規則的 頻脈=安定VT のときの待機的CV)
<非同期>
・脈拍がない(無脈性)
・重度ショック、多形性VT=心停止前の状態
・不安定な VTで太字 単形性か多形性か不確か
●単相性同期下ショックの例
Af:100~200J、300J、 360J ★(同期できるの?)
安定している単相性VT:    100J 200J 300J 360J
その他のSVT,AF:    50J、100J、200J 300J 360J
多形性VTで不安定:VFとして高エネルギー量のショック (? 非同期だよね?)
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・ABCチェックして
・OM→I :OMを行う、改善なければ、安定・不安定に分けてIVルートキープ
◎不安定のとき 『不安定のときは、たいていHR150以上ある。12誘導取る前に、同期下CV
  ≫ただちに同期下CV(4) 
  ≫意識ある時は鎮痛薬
  ≫(相考慮)
  →無脈性心停止が生じた場合
   ≫【無脈性心停止のアルゴリズムへ】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(不安定で 広いQRS 頻拍=VTでないと証明されるまではVTとみなす)
◆不安定で 規則的 均一な 広いQRS=単形性VT
 (不安定=不安定だとしても、脈拍がある場合) なので、VTとしてCVを考慮する)
  ≫同期下CV 100J →200J→300J→360J
◆不安定で 多形性VT=VFとみなす
 『不安定で 規則的 非均一 広いQRS』
  ≫高エネルギー 非同期下 ショック
◇不安定で 単形性か多形性か不確かな場合
  ≫高エネルギー 非同期下 ショック
                  『心臓の再分極中に低エネルギー量ショックを行うとVF誘発するから』
■不安定 狭いQRS のSVT
  ≫同期下 CV 
  ≫準備中にアデノシン
❖Af 単相性波形で100~200J 二相性で100~120J
❖AF、SVT 単相性 50~100J 
◎安定のとき
・QRS波形:広い
 ●規則的
   →心室頻拍VT または
   →不確定な心リズム
    ≫アミオダロン150mgを10分かけてIV 反復投与
    ≫待機的同期下CV
   →変行伝導を伴う上室頻拍SVT
    ≫アデノシン投与
    ≫【7へ】    
 ●不規則
   →変行伝導のあるAf
    ≫不規則な狭いQRS頻拍を参照【11へ】【=Af など≫RateControl】
   →WPWのAf
    ≫(相推奨)
    ≫房室結節遮断薬(アデノシン、ジゴキシン、ジルチアぜム、ベラパミル)
    ≫抗不整脈薬(アミオダロン150mg 10分で)
   →再発性多形性心室頻拍VT
    ≫(相)
   →TdP
    ≫マグネシウム投与1~2gを5~60分投与
・QRS波形 狭い(0.12s以下)
 ●規則的
    ≫迷走神経反射
    ≫アデノシン6mg急速IV、12mg2回まで
 (転換)
   →リエントリー性SVT
    ≫再発を監視
    ≫再発時はアデノシンまたは、長時間作動型房室結節切断薬(ジルチアゼム、βBlocker)
 (転換しない)
   →AF
   →異所性AT
   →接合部頻拍
    ≫RateControl(ジルチアゼム、βBlocker)
    ≫基礎疾患治療
    ≫(相考慮)
 ●不規則 
   →Af
   (→AF)
   (→多源性心房頻拍AT)
    ≫(相考慮)
    ≫RateControl(ジルチアゼム、βBlocker)
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